【ロレックスマラソンやめた?】撤退が賢明な理由と次の選択肢を解説
はじめまして。ラグジュアリー・ウォッチ・ダイアリー 運営者の「トキ」です。
「もう、ロレックスマラソンをやめた方がいいのかな……」
今、このページを開いたあなたは、男性・女性問わず、そんなふうに悩み始めているのではないでしょうか?終わりの見えない店舗通いに心身ともに疲れ果て、店員さんの冷ややかな会話に心が折れそうになる瞬間。
それは、決してあなただけが感じていることではありません。
その難易度の高さと成果のなさに、ふと「自分は何をしてるんだろう、服装に気を使っても効果がない、アホらしいな」と感じてしまうのは、あなたが正常な感覚を持っている証拠でもあります。
全く買えない状況が何年も続くと、ロレックスへの愛着すら薄れ、代わりになるおすすめの時計を探したくなるのも無理はありません。
- マラソンの実態と撤退を選ぶ心理的背景
- 失っている膨大な時間と機会費用の考え方
- 並行輸入店や中古市場を賢く利用する戦略
- ロレックスへの執着を手放した先にある他ブランドの魅力
ロレックスマラソンをやめた理由と疲弊する心理

- 難易度MAX|終わりのない日々に疲れたと感じる時
- 迷惑がられてる!? 塩対応への精神的苦痛
- マラソンは恥ずかしい!? 確率の低いゲームがアホらしい理由
- 全く買えない状況と時間の無駄
- 平日も通う頻度と労力の限界
かつては私も、週末になるたびに正規店を巡回する熱心なランナーの一人でした。朝起きると同時に「今日こそは」と意気込み、帰宅する頃には「今日もダメだった」と肩を落とす。そんな日々を繰り返していました。
しかし、ある時点できっぱりと「やめる」という決断をしました。ここでは、多くのランナーが直面する心理的な壁と、撤退を決意するに至る構造的な要因について、私自身の生々しい経験も交えながらお話しします。
難易度MAX|終わりのない日々に疲れたと感じる時

ロレックスマラソンが何よりもつらいのは、ゴールテープの位置が誰にも見えないことです。これが「あと10回通えば確実にデイトナが買える」と分かっているなら、どんなに過酷でも人は頑張れます。しかし、現実はそう甘くありません。
毎週のように店舗に通い、入店待ちの列に並び、ようやく自分の番が来てもショーケースが空っぽであることを確認するだけの作業。期待に胸を膨らませて入店し、落胆と虚無感を抱えて退店する。
この感情のアップダウンの繰り返しは、まるで終わりのない拷問のように、ボディブローのようにじわじわと精神を削っていきます。
特に雨の日や、猛暑の中で店舗を回っている時、ふとショーウインドウに映る自分の疲れた顔を見て、「これ、いつまで続くんだろう」と絶望したことはありませんか?
「次は自分かもしれない」という淡い希望が、皮肉にも私たちを店舗へと縛り付ける鎖になっているのです。この不確実性こそが、最大のストレス要因です。
「やめたい」と感じるのは決して甘えではありません。報酬系が機能しない不確実な状況に対する、人間の正常な心理的防衛反応なのです。
迷惑がられてる!? 塩対応への精神的苦痛

店員さんとのコミュニケーション、これもまたランナーの心を折る大きな要因ですよね。いわゆる「塩対応」に傷ついた経験がある方は、数え切れないほどいるはずです。
勇気を出して入店し、笑顔で挨拶をして「スポーツモデルの在庫はありますか?」と尋ねる。すると、店員さんは表情一つ変えずに、あるいは食い気味に「あいにく切らしております」と即答する。
ひどい時には、バックヤードに確認に行くふりだけをして、数秒で戻ってくることもあります。この一連の流れの中で、自分がまるで「招かれざる客」や「迷惑な存在」のように感じてしまう瞬間があります。
特に、深々と頭を下げて「申し訳ございません」と謝罪されると、逆にこちらが無理難題を押し付けている悪い客のような罪悪感に襲われませんか?
「ただ買い物をしたいだけなのに、なぜ毎回謝らせてしまうのだろう」「なぜ自分はお金を払おうとしているのに、こんなに惨めな思いをしなければならないのか」。
この自己嫌悪は、真面目で誠実な人ほど深く心に刺さります。この「自尊心の摩耗」が蓄積し、限界を超えた時こそが、多くの人が撤退を考える決定的な瞬間になります。
マラソンは恥ずかしい!? 確率の低いゲームがアホらしい理由

一度冷静になって、一歩引いた視点からこの状況を見てみましょう。ロレックスを定価で買うためのマラソンは、現代において極めて勝率の低いギャンブル、あるいは無理ゲーのようなものです。
「転売対策のために顔を覚えてもらおう」「服装を整えて好印象を与えよう」と努力して通い詰めたとしても、それが購入に直結するという保証はどこにもありません。
むしろ、顔なじみになったことで「今日も在庫確認だけして帰る」のが気まずくなり、かえって足が遠のくというパラドックスに陥ることもあります。
さらに言えば、入荷のタイミングは完全にブラックボックスです。たまたまトイレに行っていた数分の間に希望モデルが入荷し、次の客が買っていったかもしれない……そんな疑心暗鬼に囚われ始めると、生活そのものがロレックス中心に回ってしまいます。
費やす労力と精神的コストに対して、得られるリターンが見合っていないと感じる瞬間、「アホらしい」という感情が湧いてくるのは、経済合理的に見ても当然の結論なのです。
サンクコスト(埋没費用)の呪縛を断ち切る
「これだけ通ったのだから、今やめるのはもったいない」と考えるのは危険なサンクコストの罠です。過去に費やした時間は二度と戻ってきませんが、これからの未来の時間はあなたの自由に使えます。損切りをする勇気が、人生の質を取り戻します。
全く買えない状況と時間の無駄

2025年現在、市場環境はさらに厳しさを増しています。定価の度重なる改定や購入制限の厳格化が進み、一般のランナーが人気モデル(デイトナやGMTマスターIIなど)に遭遇する確率は、天文学的に低くなっているのが現状です。
ここで少し、冷徹な数字の話をさせてください。もしあなたが週末のたびに往復の移動時間を含めて3時間を費やし、それを1年間(約50週)続けたとしましょう。トータルで150時間です。これに交通費やカフェ代を含めると、コストは膨大なものになります。
もしその150時間を、副業やスキルアップの勉強、あるいは家族との大切な時間に充てていたらどうなっていたでしょうか?
「定価購入による差益(リセールバリュー)」よりも「失った時間の価値(機会費用)」の方が、実は上回ってしまっているケースも少なくありません。時間は唯一、取り返しのつかない資産です。
ちなみに、日本の市場には実は多くのスイス時計が入ってきているというデータもあります。それなのに「買えない」という歪んだ状況が続いているのです。
2024年の統計を見ても、日本へのスイス時計輸出額は過去最高レベルを記録し続けています。つまり、「モノがない」のではなく、「需要が供給を遥かに上回っている(あるいは特定の場所に滞留している)」だけなのです。
この激流の中で個人の努力だけで戦うのは、あまりに分が悪いと言わざるを得ません。
(出典:スイス時計協会FH『2024年12月スイス時計輸出』)
平日も通う頻度と労力の限界

「土日はライバルが多いから、平日の方が狙い目かもしれない」と考えて、仕事の合間を縫ったり、貴重な有給休暇を使ったりしてマラソンをしていませんか?私もそうでした。営業の外回りのついでに、あるいは半休を取ってまで正規店へ向かう。
しかし、平日に行ったからといって在庫があるわけではありません。「平日の昼間なら」という淡い期待も、店員さんの「あいにく……」の一言で打ち砕かれます。
仕事のパフォーマンスを落とし、家庭や友人との時間を削り、本来リフレッシュすべき休日を疲労困憊の移動に充てる。
これを持続するのは並大抵のことではありません。ふと我に返り、「自分は何のために働いて、何のために生きているんだろう。時計のためか?」と自問自答した時。
その時こそが、まさにマラソンからの卒業タイミングであり、人生の主導権を取り戻すチャンスなのだと思います。
ロレックスマラソンをやめた後の新しい選択肢

- 卒業して並行輸入店を利用する
- 男性・女性問わずロレックスの代わりになる時計
- おすすめの他ブランドへ移行する
- 転売目的と誤解される悩みからの解放
- まとめ:ロレックスマラソンをやめた自由な未来
「マラソンをやめる」ということは、決して時計趣味を諦めることではありません。むしろ、不毛な消耗戦から離脱し、自分のコントロール下で純粋に時計を楽しむための、極めて賢明な戦略的転換です。
ここからは、ロレックスマラソンという呪縛から解放された後の、もっと自由で、もっとワクワクするような選択肢についてお話しします。
卒業して並行輸入店を利用する
最も合理的かつ即効性のある解決策が、並行輸入店や信頼できる中古時計店の利用です。「定価より高いプレ値(プレミアム価格)を払うなんて負けだ」「転売ヤーを儲けさせるだけだ」と抵抗を感じる方もいるかもしれません。しかし、視点を少し変えてみましょう。
その定価との差額は、「並ぶ時間の代行費」であり、今すぐ時計を手に入れるための「ファストパス料金」だと考えるのです。ディズニーランドで長時間並ばずにアトラクションに乗るために課金するのと同じ理屈です。
何年も買えるかわからないストレスを抱え続けるより、適正な市場価格(時価)でお金を払い、明日からその憧れの時計を腕に巻いて生活する。
その満足度と、浮いた時間で得られる経験は、差額以上の価値をもたらすはずです。これこそが、大人の余裕あるお金と時間の使い方ではないでしょうか。
- 実績
東京の中野や銀座、大阪などで10年以上営業している老舗を選ぶ。 - 保証
店舗独自の長期保証がついているか確認する。 - 透明性
傷の状態やオーバーホール歴を包み隠さず開示してくれるか。
男性・女性問わずロレックスの代わりになる時計

ロレックスへの執着を一度手放してみると、世界には驚くほど多様で、歴史があり、魅力的な時計があふれていることに気づきます。これまでは「資産価値」や「リセールバリュー」というフィルターを通してしか時計を見ていなかったかもしれません。
しかし、時計本来の「造形の美しさ」「ムーブメントの精緻さ」「ブランドの哲学」に立ち返ってみませんか?「ロレックスの代わり」と妥協して選ぶのではなく、むしろ「ロレックス以上に自分のライフスタイルや感性に合う時計」を見つける絶好のチャンスです。
周りの目や資産価値を気にして選ぶのではなく、自分が鏡の前で試着して「あ、これカッコいいな」と素直に思える一本。そんな時計を探す旅は、マラソンとは比べ物にならないほど健康的で楽しいものです。
おすすめの他ブランドへ移行する

具体的に、元ロレックスランナーの皆さんが移行して「これにして良かった!」と満足度が高いブランドをいくつかご紹介します。
| ブランド | おすすめモデル | 元ランナーにおすすめの理由 |
|---|---|---|
| TUDOR (チューダー) | ブラックベイ ペラゴス | ロレックスの兄弟ブランドとしての安心感。ヴィンテージロレックスの雰囲気と現代的なスペックを両立し、ガシガシ使える実用時計の最高峰。 |
| OMEGA (オメガ) | スピードマスター シーマスター | 歴史、知名度、技術力すべてにおいてロレックスの好敵手。何より「正規店で会話を楽しみながら試着して買える」という当たり前の体験ができる。 |
| Grand Seiko (グランドセイコー) | 白樺(SLGH005) 雪白(SBGA211) | 日本の美意識の結晶。文字盤の仕上げや針の研磨はスイス勢を凌駕するレベル。ビジネスでの信頼感も抜群で、スプリングドライブの動きに癒やされる。 |
TUDOR(チューダー)の魅力
ロレックスの創業者が作ったブランドだけあり、品質の高さは折り紙付きです。特に「ブラックベイ」シリーズは、手頃な価格でありながら、ロレックスが失いつつある「ツールウォッチ(道具としての時計)」としての無骨なカッコよさを持っています。
OMEGA(オメガ)の魅力
月面着陸を果たした「スピードマスター」は、男のロマンの塊です。オメガのブティックに行けば、店員さんが時計の歴史を熱心に語ってくれますし、シャンパンやコーヒーを飲みながらゆっくり選ぶことができます。「客として大切に扱われる」喜びを思い出させてくれるブランドです。
Grand Seiko(グランドセイコー)の魅力
「最高の普通」を極めた時計です。ギラギラした主張ではなく、静かな自信を感じさせる佇まい。特にスプリングドライブの流れるような秒針の動き(スイープ運針)を眺めているだけで、マラソンで荒んだ心が落ち着いていくのを感じるはずです。
転売目的と誤解される悩みからの解放

マラソンをやめることの隠れた、しかし大きなメリットの一つに、店員さんの視線を気にしなくて良くなることがあります。
店舗に入るたびに「転売ヤーだと思われていないか」「服装はこれで大丈夫か」「今の質問はNGワードだったか」とビクビクする必要はもうありません。
純粋な時計好きとして、好きな店に入り、好きな時計の話をする。そんな当たり前のコミュニケーションを取り戻すことができます。
自分が心から欲しいと思った時計を、店員さんと相談しながら買う。このシンプルな買い物のプロセスこそが、本来のラグジュアリー体験だったはずです。
まとめ:ロレックスマラソンをやめた自由な未来
最終的に、ロレックスマラソンをやめることは「敗北」ではありません。それは、他人の作ったルールや確率論のゲームから降り、自分自身の人生を取り戻す「解放」です。
週末の予定を正規店の開店時間に合わせる必要もありません。浮いた時間と交通費で、パートナーと美味しい食事を楽しんだり、旅行に出かけたり、あるいは並行店で欲しかった時計をサクッと手に入れたりすることもできます。
「時計に使われる人生」から「時計を使う人生」へ。さあ、あなたもポジティブな第一歩を踏み出してみませんか?世界はロレックス以外にも、素晴らしい時計と体験で溢れています。
