ロレックスの傷はかっこいい! 傷へのマインドセットと資産価値を守る境界線!
はじめまして。ラグジュアリー・ウォッチ・ダイアリー 運営者の「トキ」です。
念願のロレックスを手に入れたものの、ふとした瞬間にドアノブやデスクでガツンとぶつけてしまいショックを受けた経験は誰にでもあるはずです。
WEBで検索してみるとロレックスの傷はかっこいいという意見や細かいことは気にしないのが通だなんて言葉を目にしますが、本当のところはどうなのでしょうか。
正規店での傷消しや修理費用が高額になるのではないかという不安や、資産価値を気にして査定額が下がるのを恐れるあまり傷防止フィルムを貼るべきかと悩む気持ちも痛いほどよくわかります。
- 傷を肯定的に捉えるための心理的なマインド
- 経年変化による具体的な魅力とエイジングの違い
- 研磨が資産価値に与えるメリットとデメリット
- 売却も見据えた日々のメンテナンスと運用ルール
ロレックスの傷がかっこいいと理由経年変化の美学

- 購入直後のショックを乗り越える
- 細かいことは気にしない道具の美
- モデル別に見るエイジングの魅力
- 傷だらけの個体が語る歴史と物語
- 傷防止フィルムで守るべきか否か
購入直後のショックを乗り越える
ロレックスを正規店や並行輸入店で購入し、初めて腕に巻いた日の高揚感は何物にも代えがたいものがあります。鏡面仕上げのケースは一点の曇りもなく輝き、サファイアクリスタルは光を透き通らせています。
私自身、初めてロレックスを手に入れた時のことは今でも鮮明に覚えています。デスクワークをする際はバックルがMacBookのパームレストと接触して傷つくのを防ぐために、わざわざ手首の下にマイクロファイバークロスを敷いていました。
正直に言えば、時計を楽しんでいるというよりは、「時計の美観を維持すること」に支配された生活を送っていたと言っても過言ではありません。
しかし、どんなに注意深く生活していても、その瞬間は突然訪れます。ふとした瞬間にドアの枠にぶつけたり、シートベルトの金具が当たったりして、ついに最初の傷、いわゆる「ファーストスクラッチ」が入ってしまいます。
あの時の血の気が引くような感覚、そして「やってしまった……」という深い絶望感は、ロレックスオーナーなら誰もが通る通過儀礼のようなものです。

ですが、ここで不思議な心理的変化が起こります。最初のショックが落ち着くと、次第に「もう傷ついてしまったのだから、これ以上神経質になっても仕方がない」という開き直りの感情が芽生えてくるのです。
マインドセットの転換点
この「傷への恐怖」から解放された瞬間こそが、ロレックスライフの本当のスタートラインです。傷のないピカピカの時計は、あくまでショーケースの中の商品と同じ状態。
あなたの生活の中でついた最初の傷があって初めて、そのロレックスは「あなただけの所有物」になるのです。ショックを受ける必要はありません。それは劣化ではなく、所有の証が刻まれた瞬間なのですから。

細かいことは気にしない道具の美
「ロレックスは実用時計である」。これは、創業者ハンス・ウィルスドルフが掲げた理念であり、ブランドの根幹をなすアイデンティティです。
現在でこそラグジュアリーアイテムとしての側面が強調されていますが、その出自はあくまでプロフェッショナルが過酷な環境で使用するための「計測機器」であり「道具」でした。
例えば、サブマリーナーは潜水士が深海の水圧に耐えながら時間を計測するためのダイバーズウォッチであり、エクスプローラーは冒険家が極寒の地や未踏の山頂を目指すためのパートナーです。GMTマスターは大陸間を飛行するパイロットのために作られました。
これらの時計が、温室のような金庫の中で大切に保管され、一度も日光を浴びず、風雨にさらされず、傷ひとつない状態で存在することは、逆説的に言えば「その時計が本来の目的を果たしていない」ことを意味します。

ロレックスが採用している「904Lステンレススチール(オイスタースチール)」は、一般的な高級時計に使われる316Lステンレスよりも硬度が高く、腐食に強いという特性を持っています。
この素材は、新品の時はプラチナのように白く鋭い輝きを放ちますが、使い込んで細かい傷が無数に入ってくると、その輝きは次第に鈍く、重厚なものへと変化していきます。
「細かい傷なんて気にしない」。そう言って、傷だらけのサブマリーナーをラフにTシャツに合わせている人を見ると、私は理屈抜きに「かっこいい」と感じます。
それは、その人が時計の値段や世間体を気にせず、純粋にその機能を信頼し、相棒として使いこなしている自信が伝わってくるからでしょう。
モデル別に見るエイジングの魅力
傷がかっこいいと言っても、すべてのモデルが同じようにエイジングするわけではありません。ドレスウォッチのチェリーニや、宝石が散りばめられたパールマスターなどは、やはり傷がない方が美しいでしょう。
しかし、スポーツモデル(プロフェッショナルモデル)においては、モデルごとに特有の「傷の似合い方」が存在します。
サブマリーナー(Submariner)の歴戦感

ダイバーズウォッチの金字塔であるサブマリーナーは、最も傷との親和性が高いモデルです。特に現行のセラミックベゼルになる前、5桁リファレンス(Ref.16610やRef.14060など)までのアルミベゼル搭載モデルは、経年変化の宝庫です。
アルミニウム製のベゼルインサートは、紫外線や海水、物理的な摩擦によって退色(フェード)し、黒かった色がグレーやネイビーへと変化します。
これをコレクター用語で「ゴーストベゼル」と呼びますが、この枯れた色味と、ケース全体の擦り傷が合わさった時の雰囲気は、まさに歴戦のダイバーが愛用した計器そのものです。
エクスプローラーI(Explorer I)の道具感

シンプルさを極めたエクスプローラーIは、ポリッシュ仕上げのスムースベゼルが特徴ですが、ここは最も傷がつきやすく目立つ場所でもあります。
購入直後は、ベゼルに入った線傷が気になって仕方がないかもしれません。しかし、使い続けていくうちに傷の数が増え、ベゼル全体が均一に艶消しのような状態になってくると、途端に「フィールドウォッチ」としてのリアリティが生まれます。
36mmというコンパクトなサイズ感も相まって、傷だらけのエクスプローラーは、まるで使い込まれたジッポライターやアーミーナイフのような、男心をくすぐるギア感を醸し出します。
ゴールドコンビモデル(Rolesor)の渋み

ステンレスとゴールドを組み合わせたコンビモデルは、新品の状態だとゴールドの輝きが強く、少し派手で「成金的」な印象を持たれることもあります。
また、18Kゴールドはステンレスよりも柔らかいため、非常に傷がつきやすい素材です。しかし、これがエイジングによって化けます。無数に入った小傷がゴールドの強い光沢を抑え、渋みのある落ち着いた輝きへと変えてくれるのです。
使い込まれたコンビモデルは、新品時のいやらしさが消え、「旅慣れたジェットセッター」や「経験豊富なビジネスマン」が長年連れ添った愛用品のような、大人の色気を感じさせるようになります。
傷だらけの個体が語る歴史と物語
私たちはなぜ、ヴィンテージデニムの色落ちや、アンティーク家具の傷に魅力を感じるのでしょうか。それは、そこに「時間」と「物語」が刻まれているからです。ロレックスの傷もまた、あなた自身の人生の記録(ログ)です。
例えば、6時側のブレスレットに入った深い擦り傷を見て、「これは新婚旅行でハワイに行った時、ホテルのプールサイドでついた傷だ」と思い出すことができるかもしれません。
このように、傷の一つ一つに持ち主だけが知るエピソードが紐付いた時、そのロレックスは大量生産された工業製品から、世界に二つとして同じもののない「一点物」へと昇華します。
「傷」を「アーカイブ」と捉える

傷を見るたびに落ち込むのではなく、「これは自分の人生のアーカイブ(記録)だ」と視点を変えてみてください。そうすれば、新しい傷が増えることは、あなたの人生の思い出がまた一つ時計に刻まれたことを意味し、むしろ愛着を深める要因になるはずです。
傷防止フィルムで守るべきか否か

近年、高級時計市場の盛り上がりと共に、「プロテクションフィルム」というサービスが注目を集めています。
これは、スマートフォンの画面保護フィルムのように、透明で薄い特殊なシールを時計のケース側面、ラグ、バックル、裏蓋などに貼り付けることで、日常的な擦り傷から物理的に時計を守るというものです。
確かに、資産価値の維持という観点だけで見れば、これほど合理的なソリューションはありません。数万円の施工費用で、将来売却する際に数十万円の査定ダウンを防げる可能性があるのですから、投資対効果としては優秀です。
実際、私の周りでも「絶対に傷をつけたくないから」と、購入直後に専門店へ持ち込んでフルラッピングを施す友人もいます。
しかし、あえて「かっこいいロレックス」というテーマで語るならば、私は傷防止フィルムの使用を推奨しません。理由は大きく分けて二つあります。
質感の喪失
ロレックスが誇る904Lステンレススチールの冷やりとした触感、エッジの立ったシャープな造形、そしてヘアライン仕上げの美しさは、フィルムという異物を一枚挟むことで確実に損なわれます。
指先で触れた時に感じるのが金属の硬質さではなく、ビニールのような感触であることは、高級時計を所有する喜びを半減させてしまうように私には思えます。
汚れと衛生面
どんなに精巧にカットされたフィルムであっても、必ずフィルムの端(エッジ)が存在します。長期間使用していると、このわずかな段差に埃や手垢が溜まり、黒ずんだ線となって現れます。
これは見た目に美しくないだけでなく、衛生面でも好ましくありません。傷はないけれど、フィルムの縁が黒ずんでいる時計というのは、決して「かっこいい」とは言えないでしょう。
ロレックスの傷がかっこいい反面、資産価値はどうなる

- 傷のレベルと査定額への影響
- 資産価値を守るなら研磨は不要
- 自分でできる日々のメンテナンス
- 傷消しを正規店で頼む修理費用
傷のレベルと査定額への影響
「傷だらけでもかっこいい」とは言っても、買取店やバイヤーが査定する際には、シビアな基準が存在します。しかし、多くの人が誤解しているのは、「傷がある=大幅な減額」ではないという事実です。プロのバイヤーは、傷をその深さや性質によって明確にランク付けしています。
具体的にどのような傷がどの程度査定に響くのか、一般的な市場の評価基準を整理してみました。

| 傷レベル | 状態の詳細 | 査定への影響目安 | 解説・バイヤーの視点 |
|---|---|---|---|
| レベル1 | 日常使用に伴う微細なスレ(ヘアラインスクラッチ) | 減額なし 〜 -5% | 通常使用していれば必ずつく傷。ライトポリッシュ(軽い研磨)で完全に消えるレベルのため、マイナス評価はほとんどされない。むしろ未研磨の証拠として好意的。 |
| レベル2 | 爪にかかる程度の浅い線傷 | -5% 〜 -10% | 外装仕上げ(研磨)を行えば綺麗になるレベル。買取後に業者が行う研磨コスト分(2〜3万円程度)が差し引かれるイメージ。 |
| レベル3 | 目立つ打痕(打ち傷)、深いガリ傷 | -10% 〜 -20% | 研磨しても完全には消えず、痕跡が残るか、消すために深く削る必要がある傷。ケースの形状変化を伴うため、明確な減額対象となる。 |
| レベル4 | ガラス(風防)の欠け・チップ・割れ | -3万円 〜 -7万円 | サファイアクリスタルの交換が必須となる状態。純正部品代と交換工賃がそのまま減額される。防水不良のリスクもあるため厳しく見られる。 |
この表から分かるように、私たちが日常的に気にしてしまう「レベル1〜2程度の生活傷」であれば、致命的な資産価値の毀損にはつながらないのです。
買取店側も、中古商品として再販する際に「仕上げ(研磨)」を行うことを前提としている場合が多いため、浅い傷であれば「どうせ磨けば消えるから問題ない」と判断します。
逆に、絶対に避けなければならないのは「レベル3以上の深い打痕」と「ガラスの欠け」です。これらは「味」ではなく明確な「ダメージ」として扱われます。
したがって、日常使いで神経質になるべきは、袖口の摩擦でつくような小傷ではなく、硬いものに勢いよくぶつけてしまう事故だけなのです。
資産価値を守るなら研磨は不要

これが今回の記事の中で、最も強く、声を大にしてお伝えしたいポイントです。
もしあなたが、将来的に少しでも高くロレックスを売りたいと考えているなら、あるいはヴィンテージとしての価値を育てたいなら、「傷がついたからといって、安易に研磨(ポリッシュ)をしてはいけない」という鉄則を覚えておいてください。
かつての中古市場では、傷のないピカピカな個体が良しとされ、入荷した時計はとりあえず研磨して新品同様に見せるのが常識でした。しかし、ここ数年で世界的なトレンドは劇的に変化しました。
研磨とは、物理的に金属の表面を薄く削り取る行為です。これを繰り返すとどうなるでしょうか?
- ケース痩せ
ラグが細くなり、時計全体の迫力が失われる。 - エッジの消失
ロレックス特有の鋭い面取り(チャンファー)が丸まり、ダルな印象になる。 - ヘアラインの歪み
サテン仕上げの筋目が不自然になり、光の反射が歪む。
一度削ってしまった金属は、二度と元に戻すことができません。レーザー溶接で肉盛り補修する技術もありますが、それはあくまで「補修」であり、オリジナルの状態とは見なされません。コレクターたちは、この「不可逆的な変化」を極端に嫌います。
特に5桁リファレンス以前のモデルや、デイトナ(Ref.16520など)においては、傷だらけでもノンポリッシュの個体の方が、ピカピカに磨かれた個体よりも数十万円、場合によっては100万円以上高く取引されることが珍しくありません。
現行モデルであっても、この傾向は確実に広まっています。つまり、「傷を消すために磨く」という行為は、美観を得る代償として、将来の資産価値を自ら削り取っているのと同義なのです。
自分でできる日々のメンテナンス

「傷はかっこいい」というのが本記事のテーマですが、それと同時に強調しておきたいのが「汚いのはNG」という鉄則です。使い込まれた道具としての美しさと、単に手入れを怠って薄汚れた状態は似て非なるものです。
特にロレックスのような高級時計において、清潔感は紳士の嗜みとしても、時計の寿命を延ばすためにも不可欠な要素です。
多くの人が誤解していますが、ロレックスが採用している「904Lステンレススチール」や「オイスタースチール」は、錆びない魔法の金属ではありません。
確かに耐蝕性は極めて高いですが、ブレスレットのコマの隙間やバックルの裏側、ベゼルの溝などに皮脂や汚れが蓄積し、酸素が遮断されると、ステンレス表面の「不動態皮膜」が形成されず、腐食(サビ)が発生してしまいます。
このサビが進行すると、ブレスレットの伸び(摩耗)の原因になったり、最悪の場合は防水パッキンを侵食して水入りの原因にもなり得ます。
1. 毎日の乾拭き(マイクロファイバークロス)
基本中の基本ですが、時計を外したら必ずその日のうちに全体を拭き上げます。人間の皮脂や汗は酸性を含んでおり、放置すると金属を曇らせます。
眼鏡拭きでも構いませんが、できれば時計専用の「マイクロファイバークロス」か「セーム革(鹿革)」を用意してください。セーム革は油分を吸着する力が強く、ひと拭きで独特の艶が蘇るのでおすすめです。
2. 週に一度のブラッシング(馬毛ブラシ)
これが意外と盲点なのですが、クロスの拭き上げだけでは、ベゼルの刻みやリューズの溝、ブレスレットの隙間に入り込んだ汚れは取れません。そこで活躍するのが「ブラシ」です。
私は革靴の手入れに使う柔らかい「馬毛ブラシ」を時計専用にして使っています(もちろん靴クリームがついていない新品を使用)。あるいは、使い古した柔らかい歯ブラシでも代用可能です。
これで優しく隙間を掃き出すだけで、黒い粉のような汚れが驚くほど出てくることがあります。
3. 月に一度の水洗い(防水モデル限定)
ロレックス(オイスターケース)の最大の強みは防水性能です。そのスペックを活かして、定期的に丸洗いしましょう。
- まず、リューズがしっかりとねじ込まれていることを指で確認します(超重要!)。
- 洗面器にぬるま湯を張り、食器用の中性洗剤を数滴垂らして薄めます。
- その中で時計を優しく手洗いします。汚れがひどい箇所はブラシを使います。
- 洗剤が残らないよう、真水で十分にすすぎます。
- 吸水性の高いタオルで水分を完全に拭き取り、風通しの良い日陰で乾かします。
絶対やってはいけないNG行為
ドライヤーの熱風で乾かすのは厳禁です。急激な温度変化は、内部のゴムパッキンを劣化させたり、オイルを変質させる原因になります。
また、超音波洗浄機も注意が必要です。振動によってネジが緩んだり、夜光塗料が剥離するリスクがあるため、ブレスレット単体ならOKですが、時計本体を沈めるのは避けましょう。
なお、ロレックス自身も公式サイトにて、時々ブラシと石鹸水で洗浄することを推奨しています。メーカー公認のメンテナンス方法を知っておくことは安心に繋がります。
(出典:ロレックス公式サイト『ロレックスのお手入れ』)
傷消しを正規店で頼む修理費用
「自分でのメンテナンスではどうしても消えない傷が気になって仕方がない」「ぶつけて深い打痕ができてしまった」。そんな時に頼りになるのが、日本ロレックス(正規サービスセンター)です。
しかし、正規店に依頼する場合の費用感や、どのような処置が行われるのかについては、事前に正しく理解しておく必要があります。
基本的に、ロレックスの正規メンテナンスである「オーバーホール(分解掃除)」を依頼すると、その工程の中に「外装仕上げ(研磨)」が標準サービスとして含まれています。
つまり、オーバーホールの基本料金(モデルによりますが約6万円〜10万円程度)を支払えば、ムーブメントの整備と一緒にケースやブレスレットもピカピカに磨いてくれるわけです。
「えっ、タダで磨いてくれるならお得じゃないか!」と思われるかもしれませんが、先述した通り、ここで安易に磨いてしまうと「ケース痩せ」のリスクがあります。
そのため、資産価値を重視するオーナーは、オーバーホール依頼時に見積書や受付票に「外装仕上げ不要(ライトポリッシュも不可)」と明記してもらうよう、しつこいくらいに念押しをします。
一方で、研磨では消せない深い傷や破損の場合は「部品交換」となり、これには別途高額な費用が発生します。
- サファイアガラス
約15,000円 〜 25,000円
(※王冠の透かしが入った純正ガラスに戻せる唯一の方法です) - リューズ(竜頭)
約10,000円 〜 15,000円 - ミドルケース(本体部分)
100,000円 〜 数十万円
(※素材やモデルにより大きく異なります)
正規店での修理は「機能の完全回復」と「新品に近い美観」を保証してくれる最高のサービスですが、コレクター的な視点(オリジナル性の維持)とは必ずしも一致しないことがあります。傷を直すためにどれだけのコストとリスクを支払うのか、冷静な判断が求められます。
結論:ロレックスの傷はかっこいい

- ロレックスは本来ツールウォッチであり傷が似合うように設計されている
- 購入直後の傷(ファーストスクラッチ)は愛着が湧くスタートラインである
- 過度な傷への恐怖心は時計を楽しむ機会と精神的余裕を奪ってしまう
- 5桁リファレンス以前のモデルやサブマリーナーは特に経年変化が美しい
- 傷の一つ一つを自分の人生の「ログ(記録)」や「物語」として捉える
- 資産価値の観点ではレベル1〜2程度の生活傷なら大きな減額にはならない
- 深い打痕やガラスの欠けなど機能に支障が出るダメージだけは回避する
- 市場では「研磨済み」よりも「ノンポリッシュ(未研磨)」が高く評価される
- 安易な研磨はケース痩せを招き取り返しがつかない資産価値の毀損になる
- 将来の売却を考えるならオーバーホール時も「外装研磨なし」を指定する
- 傷防止フィルムは資産を守る手段だが金属の質感と道具としての魅力を損なう
- 「傷だらけ」はかっこいいが「汚れ」は放置せず常に清潔感を保つべき
- 日々のメンテナンスはマイクロファイバークロスと馬毛ブラシで十分である
- 正規店での部品交換は高額になるだけでなくシリアル変更のリスクもある
- 傷を恐れずに使い倒しているオーナーの姿こそが最も粋でかっこいい
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