【ロレックス｜シークレットモデル】とは？　買い方と入手難易度を解説

tomoaki

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はじめまして。ラグジュ-ウォッチ・ダイアリー運営者の「トキ」です。

「ロレックスシークレットモデル買い方」で検索して、この記事にたどり着いたあなたは、おそらく時計愛好家の中でも特に深い世界に足を踏み入れようとしている方かなと思います。

ロレックスには、公式カタログにさえ載っていない、通称「シークレットモデル」や「オフレコモデル」と呼ばれる、まさに幻のような時計が存在するんですよね。デイトナレインボーや、デイデイトのパズルダイヤルなんて、その代表格です。

でも、それらのモデルは一体どうすれば手に入るのか。そもそも正規店で定価で買う方法はあるのか、それとも中古や並行輸入店を探すしかないのか。

入手困難どころか、存在すら都市伝説のように語られることもあります。また、高額だからこそ偽物のリスクや、通常のモデルに適用される購入制限とはどう違うのかも気になるところですよね。

この記事では、そんな謎に包まれたロレックスのシークレットモデルについて、私なりに調査した情報を元に、その買い方や入手難易度の実態に迫ってみたいと思います。

この記事でわかること

シークレットモデルがどういうものか
選ばれた人だけが知る正規店での買い方
中古（二次流通）で探す場合の注意点
特に有名なシークレットモデルの種類

Contents

秘匿されるロレックスシークレットモデルの買い方
実践！ロレックスシークレットモデルの買い方

秘匿されるロレックスシークレットモデルの買い方

まず、「シークレットモデル」とは一体何なのか、その立ち位置を整理してみましょう。

私たちが普段「ロレックスマラソン」などで追いかけるステンレスのスポーツモデルとは、正直、次元が違う世界のようです。その買い方を考える前に、まずはその「存在の定義」から探っていく必要がありますね。

ロレックスの中で手に入らないランキングは？

よく「ロレックス入手困難ランキング」なんて記事を見かけますが、シークレットモデルはそのランキングの「圏外」であり「最上位」とも言える存在ですね。

一般的な入手難易度を階層で考えると、こんなイメージかなと思います。

ロレックスの入手難易度（私的イメージ）

階層4（比較的入手しやすい）
クラシックモデル（デイトジャストやオイスターパーペチュアルの一部）。タイミングが合えば出会えることも。
階層3（マラソン対象）
SSプロフェッショナルモデル（サブマリーナー、GMTマスターIIなど）。購入制限の対象であり、店舗巡りや実績作りが求められる層。
階層2（超優良顧客）
プラチナやメテオライト文字盤など、カタログ掲載はあるものの生産数が極めて少ない貴金属モデル。
階層1（選ばれし者）
シークレットモデル（本記事のテーマ）。カタログ非掲載。存在自体が伏せられ、ブランド側から声がかかるのを待つのみ。

階層3のモデルは「在庫がありますか？」と尋ねる（＝マラソンする）ことができますが、階層1のシークレットモデルは、そもそも「ありますか？」と聞くこと自体が的外れになる世界のようです。

階層は「店頭在庫の取り合い」ですが、階層1は「購入の権利を与えられるかどうか」という、まったく別のゲームなんですね。つまり、私たちが想像する「手に入らない」とはレベルが違うということです。

頂点に立つレアモデルランキング

では、そのシークレットモデルの中で、特に「頂点」として知られ、時計愛好家の度肝を抜いてきたモデルはどんなものでしょうか。あくまで私が見聞きした範囲ですが、代表的なモデルをいくつかピックアップしてみます。

コスモグラフデイトナ “レインボー”

もうこれは伝説級、シークレットモデルの「王」と言っても過言ではないかもしれません。ベゼルにセットされた36個のバゲットカットサファイアが、完璧な虹色のグラデーションを描いています。

型番
116598RBOW (YG), 116599RBOW (WG), 116595RBOW (RG) など
特徴:
この完璧な色のサファイアを選び抜き、グラデーションに配置する作業は、宝石鑑定士による途方もない選別作業が必要とされます。一つの個体を作るために廃棄される石も膨大だとか。ラグやリューズガードにもダイヤがセッティングされ、インデックスにもバゲットサファイア（初期はダイヤ）が使われています。
市場価値
2022年のピーク時には二次流通価格が1億円近くまで高騰しました。現在は落ち着いたとはいえ、定価（約1,000万円〜）の数倍で取引されており、その価値は驚異的です。

リンク

GMTマスターII “ICE”

ケース、ブレスレット、文字盤、そのすべてがダイヤモンドで覆われた、視覚的なインパクトが絶大なモデルです。「氷」のニックネームがまさにぴったりですね。

型番
116769TBR など
特徴
18Kホワイトゴールドをベースに、文字盤まで含めてパヴェダイヤモンドが敷き詰められています。有名なサッカー選手、クリスティアーノ・ロナウド氏が愛用していることでも知られていますね。
価格
定価ベースで既に約5,000万円〜とも言われ、ロレックスのラインナップで最も高額なモデルの一つです。

デイデイト 36 “パズルダイヤル”

2023年に登場し、保守的とも思われていたロレックスのイメージを覆した衝撃作です。

型番
128238 (YG), 128239 (WG), 128235 (RG)
特徴
文字盤にはカラフルなジグソーパズルのピースがエナメルで描かれています。最大の特徴は、12時位置の曜日窓に「Happy, Eternity, Love」といった7つのキーワードが、3時位置の日付窓に31種類の「絵文字」（ハートやスマイルマークなど）が表示される点です。
インサイト
「時間は感情である」という哲学的なメッセージ性を持つ、極めて前衛的なモデル。これもカタログ外で、選ばれた顧客にしか案内されないと言われています。

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プロフェッショナルモデル購入制限との違い

ここで気になるのが、通常の人気モデルに適用される「購入制限」との違いです。

現在、ロレックス正規店では、デイトナ、サブマリーナー、GMTマスターIIといった一部の「プロフェッショナルモデル」に対して、「購入から5年間は同一モデル（Ref違い含む）を買えない」「他モデル（指定モデル）も1年間は買えない」といったルールが設けられています。

これは、あくまで階層3（マラソン対象）のモデルを、より多くの人に公平に届け、短期的な転売を防ぐための措置です。

対して、シークレットモデル（階層1）は、そもそも「購入制限」の土俵にすら上がっていません。

なぜ制限の「対象外」なのか？

店頭に並ばない
購入制限は、店頭に並んだ（あるいはバックヤードから出てきた）商品を不特定多数が購入する可能性を制御するものです。シークレットモデルは店頭に並びません。
販売対象が違う
ブランド側が「この人に売る」と決めて取り寄せるようなモデルであり、販売プロセスが全く異なります。
価格帯が違う
そもそもが数千万円クラスであり、SSモデルと同じ土俵で語るのが難しいという側面もありますね。

制限どころか、「招待」や「割り当て」に近い世界のため、購入制限とは全く別のルールが適用されていると考えるのが自然ですね。

2025 新作とシークレットモデル

毎年春にスイスで開催される「Watches and Wonders（ウォッチズアンドワンダーズ）」（出典：Watches and Wonders 公式サイト）などの新作発表会は、時計好きにとって一大イベントです。

しかし、シークレットモデルの多くは、こうした場で大々的に発表されるとは限りません。もちろん、先述のデイデイト「パズルダイヤル」のように、サプライズ的に発表されて業界を震撼させることもあります。

ですが、多くのジェムセットモデル（宝石を使ったモデル）は、ひっそりと超優良顧客向けのクローズドな特選会などで披露されることが多いようです。ウェブサイトやカタログで知らされることなく、水面下で選ばれたオーナーの元へ渡っていくんですね。

「廃盤（ディスコン）」がシークレット化を生む？

また、2025年以降の動向として注目したいのは、「廃盤（ディスコン）」の影響です。例えば、オイスターパーペチュアルのカラフルな文字盤、特に「セレブレーションモチーフ（バルーン）」は、元々カタログモデルでした。

しかし、発表からわずか2年足らずで生産終了の動きが出たことで、二次流通価格が爆発的に高騰。今や実質的にシークレットモデル並みのプレミア価格になっています。

このように、「カタログ掲載から外れる」瞬間こそが、そのモデルが伝説化し、投資価値が跳ね上がる転換点になるんですよね。

デイデイトのシークレットモデル

「プレジデントウォッチ」としての地位を確立しているデイデイトですが、シークレットモデルの世界では非常に遊び心があるのが面白いところです。

先ほど挙げた「パズルダイヤル」がその筆頭ですね。時間を知るという実用性よりも、「Happy」や「Eternity」といった感情的なキーワードを窓に表示させるという、もはや哲学的な領域に達しています。

豆知識：パズルダイヤルの衝撃

あの実用時計の王様であるロレックスが、日付の代わりに「ハートの絵文字」や「スマイルマーク」を表示する時計を作った、というのは本当に驚きでした。

素材はYG（イエローゴールド）、WG（ホワイトゴールド）、RG（エバーローズゴールド）の金無垢のみ。ロレックスの「最上級ラインだからこそできる遊び」と「絶対的な自信」を感じます。

他にも、デイデイトには文字盤全体にダイヤモンドや希少な鉱石（メテオライトなどとはまた違う、特殊なカットやカラーのジェムストーン）を使用したモデルが、カタログ外に多数存在すると言われています。

それらはまさに、選ばれた顧客のためだけに作られる芸術品ですね。

サブマリーナにシークレットモデルは？

では、キング・オブ・ダイバーズのサブマリーナにシークレットモデルはあるのでしょうか？これは、「ある」とも「ない」とも言えます。

どういうことかというと、デイトナやGMTマスターIIほど派手な「ジェムセットモデル」は、サブマリーナではあまり聞きません。サブマリーナの「ツールウォッチ（道具としての時計）」としてのアイデンティティを尊重しているのかもしれませんね。

ただし、過去にはベゼルにサファイアやダイヤモンドをセットした、通称「SARU（サル）」と呼ばれるGMTマスターII（※サブマリーナではないので注意！）は存在しました。

型番のSARUは「Sapphire（サファイア）」と「Ruby（ルビー）」の略だそうです。GMTマスターIIは空の時計、サブマリーナは海の時計、という棲み分けがあるのかもしれません。

サブマリーナで「シークレット」に近いとすれば、それは現行モデルではなく、歴史的な個体になるかなと思います。

軍用モデル（Milsub）
イギリス海軍などに納入された特殊仕様のモデル。
COMEX（コメックス）モデル
フランスの潜水専門会社コメックスとのWネーム。
中東限定モデル
中東諸国の王族や軍の紋章が入った特殊文字盤。

これらはヴィンテージ市場で「シークレット」以上の価値を持つ超レアモデルですが、現行のカタログ外モデルとは少し毛色が違いますね。現行モデルで「カタログ外の宝飾サブマリーナ」というのは、少なくとも私は聞いたことがないです。

実践！ロレックスシークレットモデルの買い方

さて、ここからが本題の「買い方」です。これほどまでに厳重に管理されているシークレットモデルを、一体どうすれば購入できるのでしょうか。その現実的なルートは、私が調べた限り、大きく分けて2つしかないようです。

招待される「買える人」の条件

まず、正規店で定価（といっても超高額ですが）で購入するルートです。これは、私たちがお店に行く「マラソン」とは全く違います。一言でいえば、「お店（またはブランド）から招待される」しかありません。

では、どうすれば「買える人」＝「招待される人」になれるのでしょうか。これにはいくつかの条件が噂されています。

購入実績の「質」が違う

単にデイトナやGMTなどの人気SSモデルを何本も買った、というだけでは難しいようです。むしろ、そうしたモデルばかりを求める顧客は「転売屋（Flipper）」と疑われ、シークレットモデルの案内からは遠ざかるとも言われています。

重要視されるのは、転売市場での利益が出にくい（＝ブランドへの愛が試される）モデルの購入実績だそうです。

デイトジャストのレディースモデル
宝飾系のパールマスター
金無垢やプラチナのデイデイトやクラシックモデル

こうしたモデルを「売らずに愛用している」ことが、ブランドへの忠誠心（と、もちろん財力）の証となり、優良顧客として認められる第一歩のようです。

「外商」顧客であるという属性

特に日本では、百貨店の「外商」ルートが非常に強いと言われています。百貨店にとって年間数千万円〜億単位の決済を行う最上級顧客は、特別な存在です。

三越伊勢丹の「丹青会」や大丸松坂屋の「特選会」のような、一般客は入れないクローズドなイベント。こうした場で、シークレットモデルが展示・販売されることがあるようです。この招待状を手に入れること自体が、まず一つのハードルですね。

店舗との深く長期的な信頼関係

一朝一夕ではなく、何年にもわたって特定の店舗（それも各国の首都にある旗艦店クラス）の店長やベテランスタッフと良好な関係を築くこと。これも不可欠です。

「このお客様なら、このモデルの価値を本当に理解し、大切にしてくれる」「転売などせず、資産として、あるいは芸術品として愛用してくれる」と、人として信頼されることが最低条件のようです。

つまり、お金があるだけではダメで、ロレックスの世界観そのものを深く愛し、長期的に貢献している顧客だけが、その扉を開く権利を与えられる…ということみたいですね。険しい道のりです。

謎に包まれた購入条件を解説

正規店での購入条件は、まさに「謎に包まれた」という言葉がぴったりです。私たちがコントロールできる部分はほとんどありません。

店舗側からの「提案」を待つ

こちらから「レインボーありますか？」「パズルダイヤルが見たい」と聞いても、「あいにくございません」で終わるのが関の山です。

そうではなく、「〇〇様にふさわしい、大変珍しいモデルが入荷しました」と、個室（VIPルーム）でそっと提案されるのを待つしかありません。

実績と属性の「承認」

いざ提案されたとして、購入希望を出した場合でも、即時OKとは限らないようです。店長クラスの決済はもちろん、場合によっては日本ロレックス（本社）への申請と「承認」が必要になるとも言われています。

「誰に売るか」をブランド側が厳格にコントロールしている証拠ですね。

外商ルートの開拓

もし百貨店でのお付き合いがあるなら、「外商」担当者にロレックスのハイエンドモデルに非常に興味がある、ということを（いやらしくなく）伝えておくのは、一つの手かもしれません。

ただし、外商の力をもってしても、オーダーして明日手に入る、という類のものでは全くないようです。

結局のところ、正規店での購入は「買い方」というより「選ばれ方」の問題であり、運とタイミング、そして圧倒的な実績が絡み合う、非常に特殊な世界だと言えそうです。

中古市場で探すメリットとリスク

「正規店ルートは非現実的だ…」と感じた方、ご安心ください。もう一つの現実的なルートが二次流通市場（中古・並行輸入店）です。

メリット：誰でも、今すぐ買える

最大のメリットは、お金さえ払えば誰でも購入できることです。実績も招待も、ややこしい人間関係も一切関係ありません。「時間」と「実績作りの労力」をショートカットできるわけです。

日本国内の信頼できる老舗時計店（宝石広場さん、クォークさん、ギャラリーレアさん、ウォッチニアンさんなど）や、海外の時計専門プラットフォーム（Chrono24など）で、在庫を見つけることができます。

そこには、正規店では決して出会えないようなお宝が眠っていることもあります。

リスク：高額な価格と「真贋」問題

当然ですが、価格は定価をはるかに超える「時価（プレミアム価格）」になります。デイトナ・レインボーが5,000万円以上、パズルダイヤルが数千万円するのも、この市場での需要と供給（圧倒的な需要過多）に基づいた価格ですね。

そして、価格以上に最も注意すべきが「改造品のリスク」です。

【最重要】アフターダイヤ（Aftermarket Setting）のリスク

シークレットモデルのような高額な宝飾時計には、「アフターダイヤ」と呼ばれる改造品が紛れ込んでいる危険性が極めて高いです。

これは、本物のノーマルモデル（例えば通常の金無垢デイトナ Ref.116505など）に、ロレックス以外の業者が後からダイヤモンドやサファイアをセッティングし、「レインボー風」に仕立て上げたものです。

見た目は似ていても、これは「改造品」であり、ロレックスでの修理やオーバーホールは一切受け付けてもらえなくなります。

資産価値も、純正のシークレットモデルと比べると10分の1以下、あるいは「改造品」としてジャンクに近い扱いを受けるリスクさえあります。これを見分けるのは、プロでない限り素人には不可能です。

この致命的なリスクを避けるためにも、もし中古市場で探す場合は、必ず信頼と実績のある専門店で購入し、「純正品（ファクトリーセッティング）である」ことを保証してもらう必要があります。

以下の比較表は、その違いを明確にしたものです。

比較項目	純正シークレットモデル	アフターダイヤ（改造品）
型番 (Ref.)	宝石専用の型番 (例: 116595RBOW)	元のモデルの型番 (例: 116505)
保証書	型番が一致。宝石セッティングが記載。	型番が不一致。または保証書なし。
メーカー修理	可能	不可能（改造品として拒否される）
資産価値	非常に高い（数千万円〜）	低い（ベースモデルの価値さえ損なう）
宝石の質	ロレックス基準の最高品質・均一性	業者によりバラバラ。質が低いことも。